気ままな誰かが気の向くままに何かを書く場所。PBCサイト『真!学園戦国伝』に居る誰かの住処。
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ちょっとずつ、こっそりと。
「おはよー。 …あれ、アニキ何書いてるの?」
「あ、おはよう真那。 ああ…ちょっとしたお手紙、かな?」
部屋から起床した来栖真那が今朝、初めに見た光景。
くるり、テーブルに座ったまま振り向くように挨拶をしてくる兄の姿は今日も健在だ。
…ただ何時もなら朝食を食べ終えて、一人お茶を飲んでいるのが常であったのだが…今朝は少し違った。
「へー、ホントだお手紙なんだよ。 今日って誰かの誕生日とか?」
色んな意味でマメな兄ではあるが、こんな風に手紙を書く時と言うのはメールに比べたら少ない。
決まって誰かの誕生日だとか、何か精一杯の気持ちを添えたい時だとか。
――そんな『特別』だと彼自身が感じた時に、手書きのお手紙を書く。
少なくとも少女が知っている兄はそうだった。
「んー…誕生日だとか、そう言う意味じゃあ無いんだけどー…。」
これは友達から聞いたお話だけど、と――兄、来栖輝は続ける。
「今日…5月23日って『恋文の日』なんだって。 5・2・3の数字で「5(こい)2(ぶ)3(み)」って読むらしくって。」
「ふーん。 …ん、て事は…え、何々? じゃあもしかして其れに習って、誰かにラブレターでもあげるの!?」
誰誰?何処の人?
気が付いたら、目を輝かせて矢継ぎ早に言の葉をぶつける妹と。
其れにあわあわとなりながら、対応して居る兄。
しかし三度の飯より恋バナが大好きな彼女の勢いを止める事は、はっきり言って無理だった。
「いんやー。 そっかそっかー、ついにアニキにもそーいう人が出来ただなんて、何年も妹をやってきたあたしとしては感慨深いんだよ。」
「や、だからその…そう言うわけじゃなくって――。」
「いいの!判ってる! 何処までも奥ゆかしいアニキの事から、こーいうお話するのが恥ずかしいって言う事はあたしにも判るんだよ…!」
「あと…えと…う、ん…?」
「でも最後にはびしっと決めなくちゃだめなんだよ? やっぱり自分の気持ちを伝えるときはどーどーとしてなくっちゃ!」
「わ、わかった!わかったから! ほ、ほら早くしないと遅刻するよ? 今日は朝練あるんでしょ?」
「むー、まだ終わってないのにー。 でも言うとおりそろそろ時間なんだよ。」
置いていたボストンバッグと、愛用してる競技用の槍。
そして最後に寝ぼけてた彼の相棒を叩き起こして、竹刀袋に仕舞って玄関扉を開ける。
吹き抜ける風が、今日は気持ち良かった。
「それじゃ行ってくるねアニキ! 上手くいったらあたしに教えるんだよー?」
「あ、あはは…。 うん、行ってらっしゃい。」
今日も元気よく飛び出していく妹を、兄は今日も見送る。
遠ざかる足音まで聞き届けて、――そのままゆっくりと、扉を閉めた。
「あはは…もう、ホントにあの子には敵わないなぁ…。」
リビングに戻りながら零れたのは困ったような其れ。
それでも何処か楽しげに笑みを浮かべる事が出来るのもまた、兄の性分なのだろう。
「…そういうわけだから。」
僕達は今日も元気です、『母さん』――。
書きかけだった水色の便箋。
その残った最後の一行に、兄はさらさらと万年筆を走らせた。
《5月23日 ――拝啓、お空の上の貴女様へ――。》
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放課後。
「やーやー真那ちゃん今日キスの日なんだって!」
「えっ。だっておにーちゃんと朝からこー、ちゅー!ってしてきたんじゃないの?」
「ふんふん、こいぶみのひ……」
「えっ、あの美形おにーちゃんにイイヒトが!?」
「へえー、なんか意外。ううん、そーじゃなくって、もらうタイプだと思ってたから」
「そーそー、男女どっちからも貰いそう!」
「しかしこれはアレだよね、可愛い妹と後輩がひと肌脱ぐしかないよね!」
「まずは相手を特定するとこからすたーと!」
というお祭り騒ぎになると思われました。|∋・`)bΣ
「えっ。だっておにーちゃんと朝からこー、ちゅー!ってしてきたんじゃないの?」
「ふんふん、こいぶみのひ……」
「えっ、あの美形おにーちゃんにイイヒトが!?」
「へえー、なんか意外。ううん、そーじゃなくって、もらうタイプだと思ってたから」
「そーそー、男女どっちからも貰いそう!」
「しかしこれはアレだよね、可愛い妹と後輩がひと肌脱ぐしかないよね!」
「まずは相手を特定するとこからすたーと!」
というお祭り騒ぎになると思われました。|∋・`)bΣ
無題
>らせんさん
「キスの日…ええっ!なにそれなにそれ!」
「ほえ? アニキと…って、あっはは!まっさかー、さすがにそれは無いんだよー。」
「そーそー!それでそれでね、今朝アニキったらさぁ(お手紙しかじか)」
「そーなんだよー!恋文の日って言うから、ラブレター書いてるらしくってー。」
「あー、やっぱりさくらちゃんもそう思う?思うよね?」
「実際引っかかる人が居るかどうかは別として、アニキも天然で人たらしな所あるからなぁー」
「うんうん! あたし達のときめk …じゃない、アニキの恋愛成就の為にも!」
「おっけー!! 片っぱしから知ってる人に声かけてみるんだよー!!」
結果、偶然一緒にいた何方かを勘違いしてさらに話をややこしくするんだと思います!(笑)
さくらちゃんと真那さんは相変わらずですね!(←)
「キスの日…ええっ!なにそれなにそれ!」
「ほえ? アニキと…って、あっはは!まっさかー、さすがにそれは無いんだよー。」
「そーそー!それでそれでね、今朝アニキったらさぁ(お手紙しかじか)」
「そーなんだよー!恋文の日って言うから、ラブレター書いてるらしくってー。」
「あー、やっぱりさくらちゃんもそう思う?思うよね?」
「実際引っかかる人が居るかどうかは別として、アニキも天然で人たらしな所あるからなぁー」
「うんうん! あたし達のときめk …じゃない、アニキの恋愛成就の為にも!」
「おっけー!! 片っぱしから知ってる人に声かけてみるんだよー!!」
結果、偶然一緒にいた何方かを勘違いしてさらに話をややこしくするんだと思います!(笑)
さくらちゃんと真那さんは相変わらずですね!(←)